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葛西 寛恭 さん<br />コストコホールセールジャパン株式会社 Eコマース部門 副部長
コストコホールセールジャパン株式会社
葛西 寛恭 さん
Eコマース部門 副部長
日本の大学を卒業後にアメリカ留学。米エンターテインメント企業の日本法人に入社し、シネマコンプレックスの全国展開に携わる。2005年コストコ入社。倉庫店を7年、本部マーケティング部を10年経験した後、2022年にEC部の副部長に就任。

アメリカ人だけの環境で、日本人としての誇りを実感

1983年、アメリカ・ワシントン州で生まれた会員制倉庫型店コストコ。高品質な優良ブランド商品をできる限りの低価格で提供するスタイルで、世界14ヵ国・地域に840以上の倉庫店を展開するまでに成長を遂げている。日本上陸は1999年。現在31倉庫店を数え、日本人の暮らしに根付いている。

コストコは「オープンドアポリシー」(上司と話しやすい社風)の下、性別や年齢・国籍、雇用形態などにかかわらず平等にチャンスが与えられる「機会均等主義」、自ら手を挙げてキャリアを切り開ける「社内公募制度」など、ダイバーシティ・インクルージョンへの取り組みを積極的に推進している。

アメリカでの留学・就業経験もある葛西さんに、これまでのキャリアと、コストコならではの企業文化やお仕事の魅力などを伺った。

― 日本の大学を卒業後、アメリカに留学されました。 何か印象的な体験はありましたか?

葛西 アメリカ留学の目的は、当時日本ではあまり学ぶ場のなかった心理学を勉強することです。そのために選んだのは中西部オハイオ州の大学。カナダに友人がいて、地理的に近かったという点もオハイオに決めた理由です。

当時あえてオハイオに留学する日本人はあまりいませんでした。私の入った寮でも、周りはアメリカ人のみ。渡米2日目にして、自分の英語が通じないことに衝撃を受けましたが、濃厚な異文化体験をするには良い機会となりました。

アメリカ人しかいない環境にマイノリティーとして身を置くことで、自身の日本人らしさが際立つことになり、いや応なしに日本人としての誇りに目覚めました。同時に「アメリカの強さ」を肌で感じることができ、今に至るまでアメリカの企業で働くことになりました。

― 日本に帰国し、コストコに入社された経緯を教えてください。

葛西 アメリカでシネマコンプレックスを展開しているエンターテインメント企業が当時、日本進出を本格化させようとしていました。卒業後1年間は、この会社で「オプショナル・プラクティカル・トレーニング」(OPT)を利用して働き、映画館の運営マネージャーを経験しました。その後、日本法人に入社し、7年間にわたってシネコンの全国展開に携わりました。

映画館の運営は面白かったのですが、業界としては曲がり角を迎えていました。DVDが普及したことで映画鑑賞のスタイルが大きく変化したからです。そろそろ次のチャレンジをしたいと思っていたときに出合ったのがコストコでした。実は前職時代、福岡に住んでいたことがあり、コストコがオープンすると、すぐ会員になって利用していました。

エンターテインメントとは違い、日常生活に密着したサービスという点、そして、他社にないユニークな事業展開に魅力を感じ、ここなら学ぶことも多いだろうと期待して転職しました。

部署・社歴・雇用形態に関係なく社内公募でチャンスをつかめる

― コストコでのお仕事について教えてください。2005年に入社され、17年間活躍されていますね。

葛西 まず最初の7年間で金沢シーサイド倉庫店と幕張倉庫店を経験し、副倉庫店長を務めました。コストコの根幹である倉庫店を経験した後、現場ではできないことにチャレンジするため、社内公募を利用して本社マーケティング部に異動しました。

マーケティング部では10年間にわたって、主に会員数を伸ばすための試行錯誤を続けました。コストコはメンバーシップを非常に重視しており、事業の基盤とも言えます。

「新規入会」はお客様の期待の表れですが、実際に利用された体験を通じた評価は、メンバーシップの「更新」に表れます。更新してくださる方と、そうでない方の違いは何なのか?どんな商品を購入されるお客様の更新率が高いのか?購買データを基に、さまざまな仮説を立て、徹底的に検証を繰り返しました。こうした地道な取り組みの結果、更新率を高めるために有効な施策を見出し、成果を上げることができました。

今年9月には、新たなチャレンジとして、Eコマースを担うEC部に異動しました。2019年に立ち上がった「コストコオンライン」の「第2章」をスタートさせてほしい。そう上司に口説かれたのが契機です。実際、会員数増加のペースに比べて、「コストコオンライン」のアカウント登録数のペースは鈍く、テコ入れが必要とされていました。

これまでの倉庫店の経験、マーケティングの経験を生かして、オンラインでもコストコらしい購入体験をしていただけるよう、日々データと向き合いながら新たなチャレンジを続けています。

― 仕事をする上で、大切にされていることを教えてください。

葛西 野球に例えると、ホームランよりも、ヒットとバントで確実に出塁率を上げていく姿勢を大切にしています。例えば「日本初上陸の商品」を打ち出せば瞬間的には売り上げを伸ばせますが、応用の効く手法ではありません。こうしたホームランも時には必要ですが、私としては再現性の高い打ち手を確立し、継続的にお客様に選ばれるサービスを目指しています。

― 長年にわたって複数の部署を経験された中で、コストコならではの特徴的な企業文化は何だと思われますか?

葛西 「上司と話しやすい社風」と訳される「オープンドアポリシー」は、部門・職種を問わず根付いています。もちろん役職はありますが、関係性はとことんフラットです。何でも意見を言えますし、逆に自分が言われる立場になることもあります。従業員サーベイなどの形で従業員の声をこまめに聞く取り組みもあり、理念が生かされるような仕組みも整っています。

性別や年齢・国籍、雇用形態などにかかわらず平等にチャンスが得られる「機会均等主義」は、社内公募という形で具現化されています。私自身、倉庫店から本社マーケティング部に異動した際も、この制度を利用しました。

年齢や社歴ではなく、実力を正当に評価する「完全能力主義」も特徴的です。非常にフェアだと思うのは、社内公募に手を挙げたものの、採用に至らなかった応募者への対応です。応募してくれたことに感謝し、じっくり時間をかけて面談を行った上で、その後のキャリア開発についてフォローを行っています。外資系企業の「完全能力主義」というと冷たく聞こえることもありますが、コストコの「完全能力主義」には温かみを感じますね。

左:息子とはミュージカル鑑賞が共通の趣味です。「次は何を見に行くか」を話すのが楽しいです。<br /> 右:日本代表を応援したくて、JFA夢フィールド設立の際に寄付をしました。写真は内覧会で同じ青森県出身の柴崎岳のユニフォームと並んで撮影したものです。今年はW杯で寝不足です。
左:息子とはミュージカル鑑賞が共通の趣味です。「次は何を見に行くか」を話すのが楽しいです。
右:日本代表を応援したくて、JFA夢フィールド設立の際に寄付をしました。写真は内覧会で同じ青森県出身の柴崎岳のユニフォームと並んで撮影したものです。今年はW杯で寝不足です。

「違い」を引け目に感じず、むしろ強さになっている。

― コストコらしい社風を日常的に身近に感じることはありますか?

葛西 「オープンドアポリシー」といった理念や倫理綱領などは、決して形式上のものではなく、日々実践されています。

例えば、日本支社長に「新商品のチキンエンチラーダ(の味)をどう思う?」と聞かれたことがあります。正直な感想を言ったところ、次の日にはより良いレシピに変わっていました。

コストコでは役職や立場に関係なく、自分の意見を率直に主張しますし、それによってチャンスをつかめる可能性も広がります。そして、一人一人が自分と違う意見を柔軟に受け入れる姿勢も持っています。

コストコは「変わった人」「個性の強い人」の集合体だと、かねがね思っています。17年間のコストコライフで実感しているのが、一人一人が「違い」を持ち、互いを尊重し合い、個性を伸び伸び発揮できる風土が、組織としての強みになっているということです。

社内だけでなく、サプライヤーなど社外との関係性においても、コストコらしいフェアな姿勢を実感できます。例えば、相手が大企業であっても、中小企業や町工場であっても、態度やルールを変えることはありません。

コストコ従業員の価値判断の根幹には「倫理綱領」があります。「法律の遵守」「会員に対する心遣い」「従業員に対する心遣い」「納入業者に対する敬意」「株主に対して報酬をもたらす」といった5原則が定められており、常にここに立ち返って考えるという姿勢が根付いています。

― 最後に、読者にメッセージをお願いします。

葛西 自分と違う価値観を受け入れ、リスペクトするためには、まず色々な価値観の他人に興味を持つことが大切だと思います。

自分が他の人と違うのは当たり前です。人と違うことを引け目に感じることがないという点で、コストコではダイバーシティ・インクルージョンの意識が会社全体に浸透しています。ぜひ自分の「違い」に自信を持って、自分らしさを伸ばせる場で活躍していただきたいと思います。


コストコホールセールジャパン株式会社

アメリカ生まれの会員制大型倉庫型店。「経費を節約し、その分を会員に還元しよう」という企業哲学のもと、高品質な優良ブランドをできる限り低価格で提供している。コストコが誕生したのは1983年。ワシントン州シアトルの倉庫店から、その歴史はスタートした。当初は普通の倉庫店だったが、特定個人を対象とした大型会員制倉庫店というスタイルを確立し、人気をさらった。現在の社名である「コストコホールセール」となったのは1997年。全世界14の国と地域に840倉庫店以上、30万人以上の従業員を抱えるグローバル企業となった。日本にコストコがオープンしたのは1999年で現在、全国に31倉庫店があり、従業員数は約13,000名を数える。

● 本社:〒292-0007 千葉県木更津市瓜倉361
● URL: https://www.costco.co.jp/