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松本 紗代子 さん<br />キンドリルジャパン株式会社 執行役員
キンドリルジャパン株式会社
松本 紗代子 さん
執行役員
日本アイ・ビー・エムでグローバルな事業を統括するポジションを複数歴任。2021年、キンドリルジャパン発足に際し、ストラテジックアライアンス事業部の事業部長に就任。インクルージョン・ダイバーシティー&エクイティーの推進も兼任する。

2021年発足のスタートアップで、新しい会社をイチから創る

2021年9月にIBMから分社独立したキンドリル。約9万人の従業員数を誇る世界最大規模のスタートアップとして、「社会成長の生命線」であるITインフラの構築・運用などを手掛けている。松本さんは米キンドリルの日本法人発足時から携わってきた執行役員として、インクルージョン・ダイバーシティー&エクイティーの推進も担う。現在の仕事、企業文化などについて伺った。

― 新卒の就職活動はどんな軸でされたのですか?

松本 ちょうど「就職氷河期」の真っただ中でした。そんな中でも、こだわったのは性別に関係なく活躍できる企業風土でした。また海外と関わる仕事がしたいという思いもあり日本アイ・ビー・エムに入社しました。

以来18年間在籍した中で印象的だった経験の一つが、とある日系のお客さまの営業責任者としてグローバルなチームをリードする立場になったことです。肩書きやジェンダー、年齢ではなく、私という個人を見てくれる世界を経験したことで、この上ないやりがいを感じました。その一方、日本で働く女性としてそれまで感じていた居心地の悪さを改めて自覚し、「皆が個性を発揮し、活躍できる世界を作りたい」という思いを強くしたきっかけとなりました。

2021年1月、日本人女性としてIBM初のマネージング・ダイレクター(MD)に就任したばかりのタイミングでやってきたのがキンドリル社発足でした。世界的にも例のない大規模スタートアップの立ち上げに携われるチャンスは、一生に一度巡り合えるかどうか。MDに就任したばかりで未練はありましたが、キンドリルジャパンへの移籍を決意しました。

― 現在のお仕事について教えてください。

松本 一つはストラテジックアライアンス事業部の事業部長です。キンドリルは世の中に必要不可欠なITインフラに関わるテクノロジー・サービスを提供しています。自社製品は持たずに、さまざまなアライアンスパートナーとのエコシステムを形成し、お客さまにとってのベストミックスを実現します。そのために欠かせない戦略的なアライアンスを統括するのが私の役割です。「インクルーシブ&オープン」というキンドリルの価値観を体現した組織であり、会社を成長させていく上で戦略の要となる事業部だと自負しています。

― 生まれたばかりのキンドリルの企業文化はどのように作られているのですか?

松本 多くの社員がIBMからの移籍組のため、IBMの文化や制度を一部継承していますが、新たに入社した社員が積極的に会社づくりに参加しています。昨年、入社1~2年目の若手社員が手を挙げて立ち上げたのが「キンドリル・ジャパン・ダイアログ」です。どんな会社にしていきたいか、社内SNSツール上で全社員の意見・アイデアを募り、会社への提言をまとめました。まだ形が定まっていない会社ということもあり、「まず自分からやってみよう」という前向きなチャレンジをお互いに推奨することを重要視しています。実際に自分たちで制度や仕組みを作り、変えるチャンスががあるのですから参加しがいもあります。この「ダイアログ」から生まれたインクルージョン・ダイバーシティー&エクイティー(ID&E)への取り組みもあります。

「D&I」から「ID&E」へ同業他社のコミュニティーとも連携

― キンドリルでは「ID&E」についてどんな取り組みをされていますか?

松本 私のもう一つの役割がインクルージョン・ダイバーシティー&エクイティー(ID&E)の推進です。当初は「D&I」と呼んでいたのですが、議論する中で「ID&E」が腹落ちするという結論に至りました。

カタチのある製品を持たないキンドリルは「人」に最も価値を置く会社です。そのため、「私たちは人こそが価値の会社として、お客さまと社会への提供価値を最大化します。そのためにキンドリルジャパンは一人一人が自分らしく働くことができ、組織としての力を最大限発揮できる環境を築いていきます」というID&Eのミッションを設定しました。だからこそ「一人一人の違いを理解し合い、尊重し合い、価値を認め合い、大切にすること」を意味するインクルージョンを前に位置付けています。この後にダイバーシティー(性別や年齢などの目に見える違いに限らず、考え方、スキル、経験などを含む多様性を認めること)、エクイティー(誰もが成長し成功する機会を持てるよう、個人の違いを考慮した上で提供される機会が公平であること)が続きます。

キンドリルは米ニューヨークに本社を置いていますが、各国に大きな裁量が任されています。「ID&E」への取り組みについては日本の方が一足早くスタートし、積極的な活動を続けています。

現在、グローバルでは「Kyndryl Inclusion Networks」(KINs)が発足。日本でもLGBTQ+、女性、障害者/ニューロダイバーシティのKINsメンバーが、それぞれのプロジェクトの担当役員と共にローカルコミュニティーの活動を推進しています。

日本ではLGBTQ+Allyコミュニティーがいち早く活動をスタートし、「東京レインボープライド」に協賛企業として参加しています。冒頭にお話ししたような「皆が個性を発揮し、活躍できる世界を作りたい」という私自身が抱えていた強い思いもあり、非常にやりがいを感じています。

― 設立1年目の会社ながら、具体的な制度の整備も進んでいるようですね。

松本 むしろ、この時代に生まれた会社だからこそ、先進的な制度をスピード感をもって導入できたのではないでしょうか。例えばキンドリルでは設立当初から、時間と場所に柔軟性を認める勤務制度があります。コロナ禍でも在宅で勤務できる環境が整っていたからこそ、この規模の会社設立を短期間に実現できました。

その他にも、育児や介護のための短時間勤務制度や、子どもが1歳になるまで取得できる独自の育児休暇制度などがあり、多くの社員が利用しています。育児休暇を取得する男性社員も少なくなく、多様な働き方を支援する風土があります。また、同性パートナーを配偶者と同等に見なす「パートナー登録制度」により、結婚・出産の際の特別有給休暇や慶弔見舞いなどの各種制度が、登録された同性パートナーにも適用されます。障害者も多数働いており、バリアフリー整備に加え、一人一人の能力を最大限に発揮できるよう、障害の特性に応じてオフィス環境を整える配慮を行っています。

キンドリルジャパンは、「ID&E」の取り組みについても会社という枠を超えた連携を積極的に進めています。その一環として、日本のIT企業のLGBTQ+Allyコミュニティーが集まる交流会「NIJIT」に今年から参加し、業界として何ができるのか意見交換を行っています。2022年のキンドリルジャパン「ID&E」重点施策としては「感謝を伝え合う」「お互いを受け入れ、活発に意見が言い合える」「前向きにチャレンジし、そのチャレンジをお互いに推奨する」を掲げています。例えば「感謝を伝え合う」については、社員同士が「ありがとう」を伝え合うシステムを導入し、役員も含めて積極的に活用しながら浸透に努めています。

左:仕事以外でも、次世代の育成のために学生へのメンタリング 活動などにも力を入れています。<br /> 右:仕事の合間には、国内でも海外でも美術館を訪れるのが好きです。
左:仕事以外でも、次世代の育成のために学生へのメンタリング 活動などにも力を入れています。
右:仕事の合間には、国内でも海外でも美術館を訪れるのが好きです。

振り返ってみて分かる。点と点がつながって、今がある

― 松本さんが仕事をする上で大切にされていることを教えてください。

松本 アップル創業者の故スティーブ・ジョブズ氏は2005年、スタンフォード大学の卒業式で行ったスピーチの中で「Connecting the dots」(点と点をつなぐ)という言葉を使いました。一つ一つの出来事は、その真っただ中にいるときは繋がりが分からないけれど、ある時振り返ってみた時に、その全てが繋がって今の自分を形作っているということです。私は学生時代、出版社で編集のアルバイトをしていました。最近仕事の中で、社内原稿のチェックを行う機会がたくさんありますが、「あのとき経験しておいてよかった」と今になって実感しています。今取り組んでいることに無駄なものは一つもなく、全て後の自分に生きてくるので、目の前の経験一つ一つを大切にしたいと考えています。

― 最後に、読者にメッセージをお願いします。

松本 18年間在籍したIBMからキンドリルへの移籍は、私にとっては大きなチャレンジでした。しかしこれだけのスケールの会社を、フリーハンドでイチから作り上げられるチャンスはめったにありません。そのチャレンジを後押ししてくれる組織や人もそろっています。今このタイミングだからこそ可能な挑戦や経験が待っていますので、興味のある方はぜひ飛び込んできてください。自分たちで組織も文化も作っていけるキンドリルを、これからも存分に楽しみたいですね。


キンドリルジャパン株式会社

Kyndrylは、世界中の企業・政府・公共団体の複雑かつミッションクリティカルな情報システムのインフラストラクチャーを支える企業です。 社会基盤としての情報システム・インフラストラクチャーの設計・構築・運用管理・モダナイゼーションを実施し、効率的で、信頼性の高いインフラストラクチャー・サービスを提供しています。「フォーチュン500」に名前を連ねる企業の半数以上が私たちのお客様です。日本でも、金融機関をはじめ、自動車メーカーや航空会社、小売業などに信頼性の高いテクノロジー・サービスを提供しています。 イノベーションと安心を両立できる社会へ、そして日本が前進し、成長できる未来を目指しています。私たちは、ビジネスに新しい視点をもたらすべく、お客様やパートナーと向き合い、大志の実現と、さらなる飛躍を後押ししていきます。

● 本社: 〒103-0015 東京都中央区日本橋箱崎町19番21号

● URL:https://www.kyndryl.com/jp/ja

● ID&E:https://www.kyndryl.com/jp/ja/about-us/inclusion-diversity-equity

 


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