異文化コミュニケーション研究科は、学部を持たない独立研究科として、2002年に設置された。異文化コミュニケーション学は、既成の多様な学問分野の研究成果を生かしながら、学際性の高い学問として新分野を形成している。
大学院の研究領域は、「異文化コミュニケーション」「環境コミュニケーション」「言語コミュニケーション」「通訳翻訳コミュニケーション」の4つに分かれている。相互に連関する科目も多く、各々が密接にかかわり合いながら「持続可能な未来に向けた新しい異文化コミュニケーション学」の構築を目指して研究が進められている。
通訳翻訳研究では、単なる通訳翻訳技能訓練にとどまらず、異文化リテラシー、異文化コミュニケーション、言語と文化の諸問題を踏まえ、通訳・翻訳に関する理論を体系的に研究する。
大学院の研究科であるため、通訳・翻訳の技能養成のみを目的とした専門校と違って、理論研究に重きが置かれています。実践面では、東京のUNHCR(国連難民高等弁務官事務所)との提携で、毎年1、2名という限定枠ながら長期インターンシップ制度が設けられています。
資格の取得や技能の向上を目指す人にとって、理論は二の次と考える向きがあるかもしれませんが、体系的理論の裏付けによってこそ、高度な技能の習得が可能になるのではないかと、私は考えます。例えば、言語コミュニケーションの観点から見ると、日本語は英語よりも相づちを打つ回数が多い言語です。そして、日本語では相づちは「あなたの話を聞いていますよ」という意味で用いられるのに対し、英語圏では「今度は私が話す順番」という意味で使われることもあるのです。通訳・翻訳は異文化コミュニケーションの一種であり、こういった背景知識の習得が、より密なコミュニケーションを可能にします。
命令文はいつでも「命令」を表すかというとそうでもない。例えば“Have a nice day!”は、命令文で言ってこそ丁寧なのだ。選択必修科目のこの講義では、ことばの伝える意図が、いかに文化や状況に応じて変わり得るかを学ぶ。
通訳・翻訳業界総合ガイド2011-2012年度版
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