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松原治紀伊國屋書店会長兼CEO1981年12月、当社の海外3号店として、ニューヨークはロックフェラーセンターに192坪の店舗を構えました。幸い地の利とお客様にご愛顧を賜り、その後26年間同地で日本文化の発信源としての地歩を築くことができました。 このたび日本文化がますます米人のライフスタイルに浸透しているのを見て、より多くの書籍を展示販売できるよう、ファッション感覚が豊かなブライアントパークへ670坪で移転開店いたしました。皆さまのお引き立てをお願いいたします。また今回、このようなかたちで開店をお祝いしていただいたジャパンタイムズ社とメッセージをお寄せいただいた皆様に心より感謝申し上げます。
小笠原敏晶ジャパンタイムズ会長紀伊國屋書店が海外7か国に25もの店舗を展開され、各地で日本文化の発信地として大きな役割を果たしてこられましたことに、心から敬意を表します。日本は、近年、経済力だけではなく、文学、アニメ、建築、食など、文化やライフスタイルの面でも世界中の人びとの注目を集めるようになりました。世界の文化の中心地のひとつであるニューヨークにおいても、新しく、大きくなった紀伊國屋書店の重要性はこれまで以上に高まるでしょう。紀伊國屋書店NY本店のますますのご発展をお祈りします。
紀伊國屋書店ニューヨーク店は、1981年の開店以来、ニューヨークおよびアメリカ東海岸における日本文化の発信地として大きな役割を担ってきた。 その紀伊國屋書店が、昨年10月、ロックフェラーセンターから、ブライアントパーク西側に移転、紀伊國屋書店NY本店として生まれ変わった。3フロアの総床面積650坪の新店舗は、ロックフェラーセンター店の約1.7倍。販売する書籍や雑貨は約25万点に及ぶ、全米最大の日系書店となった。 26年前、オープンしたての旧ロックフェラーセンター店勤務だった海外本部の清野眞一氏によると、「1980年代初頭のその当時は、日本人の海外進出が本格的に始まりだしたころで、在留邦人への日本書籍や雑誌の供給を最大の仕事にしていた」。 ![]() シンガポールの著名建築家ケイ・ニー・タン氏デザインの紀伊國屋NY本店。 その後、米国に日本文化が徐々に浸透していくと、日本の習慣、歴史やライフスタイルに関する知識を求めて来店する外国人客も増えていったという。きっかけとしては、「将軍」ブーム(ジェームズ・クラベルの小説とそのテレビ放映で起きた日本ブーム)や日本食ブームがあったようだ。 つい最近までは、マンガやアニメが圧倒的人気を誇っていたが、今では、日本のファッション誌、タトゥー関連書籍、村上春樹や宮部みゆきら日本の著名作家の英訳本も棚を賑わしている。 新しいNY本店は、扱う書籍数を大幅に増やし、品揃えを豊富にすることによって(英語の書籍やアジア関連書籍の増加が著しい)、日本人や日本びいきの米国人以外の来客数増加を目指している。日本の書籍10万点、英語の書籍10万点のほかに、雑貨も約5万点扱っている。店長のジョン・フラー氏によると、「和紙や和小物などのほか、日本の使いやすいペンやノートなどの文具は、ニューヨークでは常に需要が高い。アニメTシャツも相変わらずよく売れる」。 分野によっては書籍の配置も、日本と米国の書籍を同じ売り場に置く「和洋併売」スタイル。客はアート、ファッションなど、言語に関係なく自分が関心のある本を求めて来店する。 40丁目と41丁目の間に立地する店のレイアウトは、地下1階(最大の面積)に和書、文具コーナー、1階に雑誌、ファッション・ライフスタイル、日本・アジア関連書、2階に続くエレベーター横にTシャツなどのグッズ、そして2階フロアにアニメ・マンガ、CD/DVD、アート、日本風のパンやサンドイッチを売る「カフェ・ザイヤ」となっている。 ![]() 紀伊國屋NY本店2F、ブライアント・パークが一望できるカフェ・ザイヤ 客がエスカレーターで2階に上がると、「SLAM DUNK」や「バガボンド」など多くのベストセラーを生んだ漫画家井上雄彦氏による、床から天井に達する宮本武蔵のモノクロ壁画が迎えてくれる。昨年11月に井上氏自らNY本店を訪れ、3日がかりでこの大作を完成させた。 この作品が象徴する、古から現在に至る日本文化のダイナミズムこそが、これからも多くの人びとを店の書棚にひきつける力になる、と紀伊國屋書店は考えているようだ。 View Larger Map
石岡瑛子ビジュアル・アーティストインターネットの普及が本の存在を脅かせば脅かすほど、 私は反対に本を愛する側に立ちたくなる。1ページ、1ページを めくっていく時のあの興奮と期待を、決して手放すわけにはいかないのだ。 実人生において、どんなに頑張ってみても蓄えることの出来ない無限の栄養を 与えてくれる本のおかげで、私は途方もない豊かさを身にまとうことが 出来る。元気で意味のある本が店頭に並んでいる時は、世の中が安定し、 繁栄している時である。そういう風景が永遠に消滅しないことを私は願っている。
井上雄彦漫画家
ご縁があって壁にバガボンドの絵を描かせていただきましたが、絵を描くこと の根元的な楽しさを再発見することが出来ました。今もあの3日間を時々思い 出しては、心の糧としています。本当に楽しい経験をさせていただきまして、 心から感謝しています。 ブックフェアジャパンタイムズ創刊110周年記念ブックフェアを紀伊國屋書店NY本店にて開催中。ジャパンタイムズ創刊号(1897年3月22日付!)プレゼント中。3月31日まで。
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